被相続人の遺産について、相続人の『誰に』『何を』相続されるかを決め、その内容を書面化したものを遺産分割協議書と言います。
この遺産分割協議書を元に不動産や自動車などの名義を変えていきます。
手書きからコンピューター印字に変わったり、戸籍制度が変わったりしたので、その都度、再編製されて様々な種類の戸籍が登場しています。
戸籍を使って集めて相続人は誰なのか確定していきます。
ここを見誤ると大変なことになります。
戸籍で確認した相続人を図式にして書き表していきます。
作成するためにはしっかりと戸籍を読み込む必要があります。
数次相続(相続前に相続人が亡くなっている事)が発生している場合は、相続人が10人以上で、全国の都道府県に住んでいることも珍しくありません。
印鑑証明書は最寄りの市役所で実印登録をしていただければ、発行してもらえる書類になります。最近ではマイナンバーカードがあればコンビニエンスストアのマルチコピー機でも取得できるようになりました。
例えば、不動産の名義変更の場合、権利書や謄本、公租公課証明などが必要になります。
また自動車の名義変更の場合には査定書が必要になる事もあります。
相続手続きの中でも難しい手続きに不動産の名義変更があります。その基本的な流れを記載致します。
@権利書の確認
まずは権利書を探しましょう。
不動産の権利書は名義変更をした後の、古い権利書も所有者の元へ返却されることがありますので、権利書が複数出てくることもあります。
不動産登記簿謄本で現在の所有者と現在の権利書の受付番号を確認して、一致させれば間違いないでしょう。
A新所有者の決定
相続人全員で協議をして、新所有者を決めましょう。
共有名義にすることも可能ですし、単独所有にすることもできます。
B必要書類の収集
◆被相続人の戸籍一式
◆被相続人の住民票の除票
◆相続人全員の現在戸籍
◆相続人全員の印鑑証明書
◆新所有者の住民票
など必要書類が多いですが、頑張って集めましょう。
C法務局で手続き
不動産の名義変更は、不動産の管轄法務局へ出向いて手続きを行うか、司法書士に代理申請を依頼する必要があります。
ご自身で行く事も可能ですが、平日に事前相談で法務局へ行き確認をしてもらってから受付になります。
自動車の場合、自動車の査定額が100万円以上の場合と100万円以下の場合で手続き方法が変わりますが、基本的な流れを記載致します。
@名義の確認
車検証に格納されている電子情報で所有者の確認を行います。
この所有者が被相続人であれば手続きを進めますが、所有者が信販会社やカーディーラー等になっている場合は、先にオートローンなど完済し必要書類を入手する必要があります。
A新所有者の決定
次に新所有者を決めます。
相続人全員で協議をして、新所有者を決めましょう。
B必要書類を集めて、管轄の陸運支局で手続きを行います。
そのまま売却する場合は陸運支局での名義変更をしないまま引き渡すことも可能ですが、書類が煩雑になりますので、費用はかかりますが一旦名義を変えた方がいいかもしれません。
書類集めや相続人全員の同意など必要になりますので早くて1か月、時間がかかれば半年かかることもあります。
銀行によって必要書類が変わります。
必ず、先に必要書類等確認してから手続きを始めるようにしましょう。
以上簡単ではありますが、記載させていただきました。
途中まで頑張ったけど、難しくなってきたかたなどもお気軽にご相談下さい。